
若い時は『国民年金』『終身年金』と言われてもピンと来ないかもしれません。
終身というのは『亡くなるまで』『働かなくても』支給されるということです。
年を重ねる以上、働いて収入を得る能力がある程度下がるのは避けられないと思っています。中には、70歳を超えても余裕で現役の方もいらっしゃいますが…
自分がどうなるかは分かりません。
そして、収入がなくただ貯金が減っていくのを見るのは精神的に辛いと想像できます。
そこで、少額だとしても何らの形で『収入』を確保するために、
『国民年金』にプラスして、『付加年金』で備えることをおすすめしたいと思います。
※『付加年金』は会社員、公務員の方は加入できません。自営業の方向けの年金制度です。
【付加年金】はどういう制度?
基本の『国民年金保険料』に
任意で月々400円を上乗せして、支給額を増やす制度です。
20歳〜60歳、何歳からでも申し込みが出来ます。
増える年金額は、支払った月数×200円。
20歳から60歳まで『付加年金』に加入の場合、
・現役中の納付額⇨ 40年で19万2000円 =(1ヶ月400円)×(12ヶ月×40年)
・65歳からもらえる額 ⇨1ヶ月8000円
(1ヶ月200円)×(12ヶ月×40年)=年9万6000円÷12ヶ月=1ヶ月8000円
支払った総額の半分が、毎年の年金に加算される計算です。
【付加年金】は損?
支払った半分しか戻らないなら損じゃない?と思いがちですが、
現役の頃のたった月400円で、
90歳、100歳になって働けなくなった時の年金を増やせるとしたら、備えておいて損はないと思います。
元をとる、という視点で考えてみましょう。
・20歳〜60歳、40年間の納付で納付額は19万2000円。
支給額が1ヶ月8000円なら、
・全納付額(19万2000円)÷1ヶ月支給額(8000円)=24ヶ月
2年で支払った分は回収できる計算です。
付加年金には物価スライド(物価の変動で、支給額も上下する)がありません。
物価が高くなると、支払った分を回収するのに2年以上かかる事も考えられます。
ただ、2020年の平均寿命を見ても、年金支給開始の65歳から2年以上長生きの可能性は高そうです。大半の方は、元が取れるのではないでしょうか。
400円から老後の備えが出来るメリット
その他に『国民年金基金』もありますが、
支給される金額は予め決まっているので、加入した年齢が遅いと月々の支払い額も大きくなってしまいます。
例えば、終身年金タイプの支給額一口2万円に加入する場合、
・20歳女性 ⇨ 月々2万円支給 = 支払い額月々8260円
・30歳女性 ⇨月々2万円支給 = 支払い額月々1万1990円
二口目からは、終身年金だけでなく、支給額や定期年金と組み合わせて自由に設計することができます。
若い時から通して掛け金が捻出できれば、国民年金基金の加入も候補としていいかもしれません。
ただ、最低支払い額が8000円を超えることを考えると、
少額で終身年金を増やせる『付加年金』は、収入の少ない時でも出来る老後の備えとしてオススメできるかと思います。
※『国民年金基金』と『付加年金』は同時に加入できません。
大きく備えをしたい、掛け金が用意できるなら『国民年金基金』、
月々の支払いを抑えたいけど終身年金をすこしでも増やしたいなら『付加年金』と使い分けてみてください。
『付加年金』⇨『国民年金基金』
『国民年金基金』⇨『付加年金』と途中で切り換える事もできます。
民間の『個人年金』について
民間の保険で『終身年金』を確保しようとすると、月々の支払いも高額になりがちです。
個人年金は利率も良いといえませんし、保険会社に払う手数料も保険料に入っています。早い時期の解約では、損をしてしまうこともあります。
人によって向き不向きの大きい商品なので、
まず公的年金で備えてから、
次の候補として考えてみてください。
最後に
老後2000万円問題などの話題をみると、先の事にどうしても意識が向いてしまって不安になりますよね。
かといって、現役のうちに我慢ばかりで老後に備えるのも辛い所です。
出来る事を少しづつ。
今の自分が『老後の準備』にいくら振り分けられるのか確認して、バランスを取りながら、出来る事から始める参考になればと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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